19世紀半ばのアメリカにフィネアス・ゲージという男がいました。
ゲージは鉄道建築技術者の職長で、勤勉で責任感があり、
仕事ができて皆に好かれて敬意を集める人物でした。

ある日のこと、作業中の事故でゲージの頭に鉄の棒が突き刺さり、
頭を貫通しました。
普通ならば死んでしまうところですが、ゲージはかろうじて一命を
取り留めます。

一命は取り留めたものの、事故後の性格は以前とは全く異なって
しまいます。移り気で無計画で、礼儀知らずで頑固なのに気まぐれで、
不遜な人物になってしまったということです。

ゲージの性格の変化が現在まで伝わっているのは、事故時にゲージを
診察したハーロウという医師のお蔭です。ハーロウは、ゲージの死後、
ゲージの家族と手紙をやりとりをし、ゲージのその後の様子を知ります。
また、ハーロウはゲージの脳の損傷部位も記録に残しています。

ゲージが損傷したのは前頭葉だとされています。これが、前頭葉が判断、
衝動、展望的記憶を司るということがわかった最初の研究です。

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参考文献


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